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被災地にオープンしたばかりのプレハブホテルに泊まってみた

最近東日本大震災の被災地に続々立地している施設としていわゆる復興ホテル(プレハブホテル)がある。今回は今年6月にオープンしたばかりのプレハブホテルに泊まってみた。

高台移転のための造成工事が本格化し、被災地の復興まちづくりが進む中で建設関係者の宿泊需要が大量に発生している。一方、被災地にはもともと宿泊施設が少ないうえに、数少ない旅館も被災により廃業・休業している状況にある。ただ、こうした需給ギャップは一定期間しか見込まれないため、工期が短く投下した資本を短期間で回収できる初期コストが安いプレハブホテルの立地が進んでいるのだ。言ってみれば、ちょっとおしゃれな飯場みたいなものである。

宮城県内でよく知られた例としては女川町のエル・ファロ(トレーラーハウスを利用したホテル)、石巻市のサンファン・ビレッジ(プレハブタイプのホテル)、名取市のバリュー・ザ・ホテル名取(40ftコンテナを利用したモジュール建築のホテル)などがある。

今回泊まったのは今年6月にオープンしたバリュー・ザ・ホテル矢本(東松島市)。ここは名取のようなコンテナタイプではなく、サン・ファン・ビレッジのように2階建ての軽量鉄骨組のプレハブ工法のワンルームアパートを連結したホテル(455室)であり、雰囲気的にはアメリカでよく見るモーテルに近い。

外観

見た目はプレハブのアパートそのもの。アパートとちょっと違うのは中廊下を中心に左右対象のレイアウトになっていること、内階段があることだろうか。基本モジュールが通路で結ばれた連棟になっている。

プレハブが連棟になっている
プレハブが連棟になっている

管理棟

こぎれいなロビー、レストラン、リラクゼーションルーム、ミーティングルームなどがある。客室に繋がる廊下には非接触式ルームキーで開くセキュリティゲートがあった(夜間のみ施錠していた)。

管理棟にはフロントの他、レストランやリラクゼーションルームなどがある
管理棟にはフロントの他、レストランやリラクゼーションルームなどがある

客室棟の入口にはルームキーで開くセキュリティゲートが設置されていた
客室棟の入口にはルームキーで開くセキュリティゲートが設置されていた

ロビーに隣接してリラクゼーションルームがある
ロビーに隣接してリラクゼーションルームがある

客室内

最近は狭い客室のビジネスホテルが増えているせいか、それほど狭く感じない。ただ、水回りはワンルームアパートのユニットバスそのものであり、窮屈である。心配だった遮音性は隣室が空室だったこと、周辺が静かなこともあり全然気にならなかった。

大きい姿見鏡がある
大きい姿見鏡がある

水回りは単身者用アパートのユニットバスと同じ
水回りは単身者用アパートのユニットバスと同じ

東横インなどのビジネスホテルよりも広いかもしれない
東横インなどのビジネスホテルよりも広いかもしれない

全室で無線LANが使える(速度はそれなりに速い)が、ビジネスホテルにはだいたいある電話機がない。フロントと通じるインターホンは廊下に設置されている。最近は外線電話を使う人は減ってるし、こういう割り切りはありかと。

全室で無線LANが使えるが有線LANと外線電話はない
全室で無線LANが使えるが有線LANと外線電話はない

サービス

法人契約の長期滞在者をターゲットにしているため、以下のようなサービスが特徴的。

  • コインランドリーが充実している
  • 朝夕食付きプランがある(夕食は21時まで)
  • ホテルには珍しく食事メニューが日替わり

洗濯機の台数は通常のビジネスホテルよりもかなり多い
洗濯機の台数は通常のビジネスホテルよりもかなり多い

ホテルには珍しく日替わりメニューで連泊しても飽きないようになっている
ホテルには珍しく日替わりメニューで連泊しても飽きないようになっている

まとめ

工事関係者やボランティアの長期滞在が多いと聞いていたが、意外なことに学生の宿泊客も多かった。現在はまだ存在があまり認知されておらず稼働率もそれほど高くないようだが、高台移転が始まれば建設工事関係者の利用がさらに増えるものと考えられる。また、今後増加が見込まれる被災地復興観光客、被災地見学を組み込んだ修学旅行客などの需要も受け止めていくことになるのではないか。